ラズパイのCLIで日本語表記と入力ができるようにする
システムの言語は英語のままにしつつ、 ls
コマンドを実行した時に表示されるファイル名の日本語表記を可能にしたかったのですが、ヘッドレスな Raspberry Pi での設定方法がわからなかったので、調査した内容を整理します。
日本語の locale を追加
sudo dpkg-reconfigure locales
dpkg-reconfigure
はインストール済みのパッケージを再設定するコマンド。引数に locales
を指定することで、local(言語と地域の設定)の再設定ができる。
実行すると青色の画面が表示されるので、必要な local のインストールとデフォルトの local を指定する。今回は system を英語にしつつ、日本語表記を可能にしたかったので下記 locale をインストール。
- en_US.UTF-8 UTF-8
- ja_JP.UTF-8 UTF-8
これで日本語表記はできるようになります。
日本語入力を可能にする
とりあえず日本語表記だけできるようになれば OK でしたが、入力もできると便利かなぁと思い、調べました。
日本語入力を実現する方法として、 input method framework(IMF)を利用します。調べてみると様々な fw がありました。
- IBus…GNOME などの GTK ベースの環境でよく使われている。
- SCIM…IBus, UIM と類似の fw。
- UIM…IBus, SCIM と類似の fw。
- Fcitx/Fcitx5…KDE など Qt を使った環境で使われている。
Fcitx は現在メンテナンスモードになっていて、後継の Fcitx5 の利用が推奨されています。今回はなんとなく Fcitx5 を使うことにしました。
日本語フォントのインストール(必要に応じて)
必要に応じて日本語のフォントをインストールします(私のようにヘッドレスでラズパイを利用していて、CLI でしか使わない場合は不要。)
まず日本語フォントが入っているかの確認
# 現在インストールされているフォントを一覧表示
fc-list
日本語フォントは fonts-takao とか探したらいろいろあったけど、google の noto が無難そう。インストールする場合は apt で OK。
sudo apt install fonts-noto
IMF のインストール
sudo apt install fcitx5 fcitx5-mozc
fcitx5-mozc
は Google の IMF がベースのオープンソースな IMF。
IMF の設定
下記コマンドを実行し、画面の指示に従って設定。
sudo im-config
fcitx を常用する場合は /etc/environment
に下記設定を書き込みます。
GTK_IM_MODULE=fcitx5
QT_IM_MODULE=fcitx5
XMODIFIERS=@im=fcitx5
まとめ
これでラズパイで日本語表記/入力できるようになりました。
参考