Raspberry PiのOSをアップグレードする

パッケージのバージョンがかなり古かった(oldoldstable)ので、OSをアップグレードし、もう少し新しいバージョンのパッケージを取得できるようにしました。

基本的なアップデート方法

ラズパイの公式ドキュメントに記載されている方法は2つあります。アップグレードする前に、これらの方法でソフトウェアのバージョンを更新するのが良いと思います。

  • APTを使う方法
  • rpi-updateを使う方法

APTを使う方法

debian系のパッケージ管理のコマンドとしておなじみ、aptコマンドを使う方法です。

Raspberry Pi OS | Using APT

rpi-updateを使う方法

rpi-updateはラズパイに組み込まれている標準コマンド。Raspberry Pi OSのカーネルとファームウェアを最新のプレリリースバージョンに更新してくれます。使い方は簡単で、下記のコマンドを実行し、再起動するだけです。

sudo rpi-update

プレリリースバージョンのソフトウェアは動作を保証していないためエンジニア向けのコマンドです。安定した動作を望む場合はAPTを利用するのがよいでしょう。

Raspberry Pi OS | rpi-update

その他のOSアップグレード方法

listファイルを編集し、OSをアップグレードします。2021年10月時点ではこの方法がラズパイの公式ページに記載されていましたが、現在は記載されていないようです(非推奨になったのかも)。

既存のOSバージョンを確認

# 確認コマンド
cat /etc/os-release

# 出力結果
PRETTY_NAME="Raspbian GNU/Linux 9 (stretch)"
NAME="Raspbian GNU/Linux"
VERSION_ID="9"
VERSION="9 (stretch)"
VERSION_CODENAME=stretch
ID=raspbian
ID_LIKE=debian
HOME_URL="http://www.raspbian.org/"
SUPPORT_URL="http://www.raspbian.org/RaspbianForums"
BUG_REPORT_URL="http://www.raspbian.org/RaspbianBugs"

既存パッケージの更新

まず既存のパッケージを更新、不要なパッケージをパージします。

sudo apt update
sudo apt full-upgrade
sudo apt autoremove
sudo apt clean

OSのアップグレード

/etc/apt/sources.list と /etc/apt/sources.list.d/raspi.list を開き、debianのコード名を最新のものに変更します。

↓下記はDebianの公式サイトから拾ってきた情報です。

  • Debian 11 (bullseye) — current stable release
  • Debian 10 (buster) — current oldstable release
  • Debian 9 (stretch) — oldoldstable release, under LTS support
  • Debian 8 (jessie) — archived release, under extended LTS support
  • Debian 7 (wheezy) — obsolete stable release
  • Debian 6.0 (squeeze) — obsolete stable release

bullseyeとかstretchがコード名です。

2021/09/30時点では、DebianのLTSバージョンは11(bullseye)ですね。ラズパイはまだbullseyeに正式対応ができておらず、busterが最新バージョンのようです。

/etc/apt/sources.list と /etc/apt/sources.list.d/raspi.list を変更後、下記コマンドを実行します。

# アップグレード
sudo apt update
sudo apt -y dist-upgrade

# 更新後、不要となったパッケージをパージ
sudo apt -y purge "pulseaudio*"
sudo apt autoremove
sudo apt clean

更新できたらラズパイを再起動します。

sudo reboot

更新後のOSバージョンを確認します。

# 確認コマンド
cat /etc/os-release

# 出力結果
PRETTY_NAME="Raspbian GNU/Linux 10 (buster)"
NAME="Raspbian GNU/Linux"
VERSION_ID="10"
VERSION="10 (buster)"
VERSION_CODENAME=buster
ID=raspbian
ID_LIKE=debian
HOME_URL="http://www.raspbian.org/"
SUPPORT_URL="http://www.raspbian.org/RaspbianForums"
BUG_REPORT_URL="http://www.raspbian.org/RaspbianBugs"

まとめ

oldoldstableからoldstableになりました。bullseyeに正式対応したらまた更新します。

参考URL

https://www.raspberrypi.org/documentation/computers/os.html